トスカーナの日々と旅と

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Carrara -Strada dei Marmi  カラーラ -大理石の道

我が街Carraraの嬉しいニュース。
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世界でも有数の大理石の産地である、Carraraの大理石は、石切り場で切り出された後、巨大なトラックに乗せられ、Carraraの中心街から海を結ぶ、Viale xx settembre(9月20日通り)という大通りを通り、港へと運ばれていました。
巨大なトラックが街の中を通るために、騒音、排気ガス、汚れ(大理石の粉で白くなる)の問題を抱えていて、なにより歩行者や他の車にとって、危険でした。

これらの問題を解決するため、2003年から始動したプロジェクトが、この4月にやっと完成!
正確には、もっと早くできていたけれど、もうすぐ市長選挙があるので、その選挙直前を待ってオープン(功績を市民の記憶により鮮明に焼き付けるため)。よく在るパターンですね。
それは、Strada dei Marmiという大理石を運ぶ巨大トラック専用の通路(トンネル)。
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石切り場で切り出された大理石は、この専用トンネルを通り、Via Aureliaアウレリア街道に出て、市内を通る事無く、直接港までいくことが出来ます。

全長5.6kmのうち、4.5kmはトンネル。
トンネル上部には、天井に吊り下げられた非常用通路があり(写真上部の四角い部分)。もしトンネル内で火災があっても、この通路は最高で35℃までしか上がらないように建築されている。ヨーロッパでもこの技術をもつトンネルは7、8つしかないのだとか。
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この道の始まりには、↑のように、積荷の重量をはかり(適正重量をコントロールするため)、トラックを洗浄する(粉塵を落とすため)場所もありました。

9日間だけ一般公開されて、あとはトラックのみの運行になります。

大理石の山と海に囲まれた、美しく歴史ある街だけれど、他の都市にもれず、経済衰退が目に見えて明らかになっているCarrara。
もちろん経済だけじゃくて人が原因なのだけど

イタリアで、この小さな歴史在る街に住むようになってから、東京にいた時はあまり考えなかった事−街を活性化するために、もっとこうすればいいのに、といったことーをよく考える様になりました。
元々、香川の直島みたいに、アートで町おこしを実現した場所にすごく興味を惹かれていたけれど(大学の卒論のテーマだった)、自分の住んでいた「街」(杉並区)については、具体的に考えた事はなかった。矛盾しているけれど。
それだけ、行政が機能していて、地域として自分自身も気に入っているし、活気のある街だというのもあるけれど、ただの無関心、とも言える。

私の今住む街(というかおそらく、大抵のイタリアの小さな街)は、行政は「…」なことが多いし、お金もないし(北トスカーナだから、イタリアの水準ではかなり良い地域にあたるのだけれど、それでも。)、でも一番の問題は、市民もあまり自分の問題として考えていなくて、人任せにしておいて、文句ばっかり言っている事、なのかも。
外国人であるということ、そして小さな街に住むということで、違う視点で街について考える、いい機会を与えられたのかもしれない。

そうそう、この立派な道路をみて、私ももちろん、夫がすっごく嬉しそうでした。
やっぱり、故郷だもんね。
がんばれCarrara!!

アウレリアは、古代ローマ帝国によって造られた、ローマからピサまでを結ぶ道。
ローマ帝国拡大・植民地の管理のための鍵となる、軍事道路として敷設されたが、この道のおかげで、経済活動も活発になった、ローマ帝国の大動脈。
拡大や多少の経路の変更はあったものの、現在もSS1「国道第1号線」と呼ばれ、2200年前の歴史を持つ道路が今も使われています。
日々の移動にもよく使うし、ローマに行く時もこの道を使います。


wikipediaから拝借した古い地図。ローマからPisae(現在のピサ)まで結ばれている青線がアウレリア。
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by grande-chico | 2012-04-29 19:16 | イタリアでの日々